危険予知訓練(KYT)が目指すもの

KYTとは、危険を危険と気付く感受性をミーティングで鋭くし、危険に対する情報を共有し合い、それをミーティングで解決していく中で問題解決能力を向上し、作業行動の要所要所で指差し呼称を行うことにより集中力を高め、チームワークで実践への意欲を強める手法です。

  1. 感受性を鋭くする
  2. 集中力を高める
  3. 問題解決能力を向上させる
  4. 実践への意欲を強める
  5. 安全先取り職場風土づくり

危険予知訓練は、最終的には「先取り的」「参加的」な明るい「ゼロ災」職場風土づくりをめざします。
KYTのめざすところは、マナーの良い職場(企業)風土(体質)を、問題(危険)の先取りと問題解決に強いものにするところにあります。長い目で見れば、安全だけがよくて、生産や品質など他の問題解決はダメということはありえません。危険を予知・予測し、安全を先取りする感受性やチームワークは、当然すべての自主的な問題解決に及ぶからです。

KYTが安全運動にとって画期的なのは、とかく暗い話題になりがちな事故や労働災害について、明るく前向きに、ホンネの話し合いができるようにした点にあります。

その話し合いの中で職場の人間関係も、雰囲気も明るくなり、チームワークもよくなり、職場風土が変わっていく。職場風土がそうなって、はじめてKYTが定着したといえます。

図:危険を予知する人づくり ルールを守る職場づくり ゼロ災運動のめざすもの