なぜ?
- シンナーなどの溶剤のふたを取ると、溶剤の蒸気が部屋中に広がります。
作業者が吸い込むシンナーの蒸気の濃度は、容器近くと部屋の隅では違います。風上と風下とでも濃度はちがいますね。
- 作業者が容器に近づいたり遠ざかったりするたびに吸い込む蒸気の濃度が変わるため、
作業者の身体に測定器具を付けて測定することで、ばく露の程度がわかります。
どうすればいい?
- ばく露の程度は、計算でもある程度はわかります(推定値)。
使用量が少ない、塗る面積が小さい、蒸発しにくい物質の場合は、部屋に広がる蒸気の濃度が高くなりにくいので、推定値が低くなります。
- 推定値は、厚生労働省が提供するエクセルツール(クリエイト・シンプル)で簡単に得られます。法定の濃度限度(濃度基準値)より十分に小さければ安心です。
⇒推定値が濃度基準値に近いときは、超えるおそれがあるため、個人ばく露測定をして実測をすることとされています。
8時間濃度基準値については、その2分の1以下かどうかが判定基準です。
今後はどうなるの?
改正労働安全衛生法などが令和8年10月1日に施行され、濃度基準値を超えるおそれのある屋内作業については、個人ばく露測定が義務付けられます。法律の施行後は、個人ばく露測定や分析に一定の資格が必要となります。
- 個人ばく露測定についての制度の詳細は、こちら
- 中災防が行う個人ばく露測定キャンペーンについては、こちら(PDF 518KB)