タイ日系企業安全大会 プログラム

見どころ・聞きどころ

見どころ・聞きどころ(PDF 1,124KB)

日タイの安全衛生専門家による講演やタイ日系企業の安全衛生担当者の現場の取り組み活動など、幅広いテーマで皆様の安全衛生活動に生かせるプログラムを準備しています! 詳細は上の「見どころ・聞きどころ」ボタンをクリックしてご覧ください。

参加のメリット
  • 日タイ両国の安全衛生分野の最新の知識を知る。
  • 日系他社の安全衛生の取組事例を知る。
  • 日タイ両国の安全衛生意識の理解・向上に寄与する。
  • 日タイ両国の安全文化を理解する。
  • 日本本社とタイ拠点の連携を深めるきっかけになる。
  • 日系他社の安全衛生担当者とネットワークを構築する。
  • タイ拠点にKY活動を導入するヒントを得る。
  • タイ人安全担当者等の日頃の成果発表の場となる。
  • 日タイ両国の労働災害防止へ貢献する。
  • タイ人安全担当者の参加の場合、タイ国内で必要とされる法定教育の時間にカウント(2日間参加で12時間程度)。

基調講演

三宅 淳巳(みやけ あつみ)氏

横浜国立大学 総合学術高等研究
上席特別教授 / 学長特任補佐 / 名誉教授
「企業の安全管理 事故から学ぶリスクマネジメント」
 社会情勢が劇的に変化し先行きが見通せない現在、企業は多岐にわたる安全管理が不可欠である。また、一度重大事故や災害が発生するとその影響は当該の組織のみならず地域社会や市民生活にも及ぶため、組織の強み、弱みを適切に分析するとともに、万一の事態に備えたシナリオ想定と予防ならびに減災に向けた十分な事前評価と対策が必須である。本講演では、過去の事故事例から得られた教訓を基に、組織のリスクマネジメントならびに安全文化醸成のための基本的考え方について紹介する。

飯野 謙次(いいの けんじ)氏

失敗学会 副会長・事務局長
東京大学環境安全研究センター 特任研究員
「失敗情報をデータベースに集め、危険予知に役立てる」
 失敗学会ホームページでは1,000件以上の産業界事故や失敗について情報、分析を集め公開している。過去の事故や災害に学ぶことは失敗に対する感性を高め、その軽減には重要である。そして気を付けようなどといった精神論ではなく、失敗しないための仕組みを考えることにもつながる。 この失敗知識データベースは、原因、経過、結果を抽象化して短い言葉で表現している。しかし、これから何かをしようとするとき、実行者は失敗の原因や経過については考えが及ばず、何をするかという意図しかない。失敗学会では過去の事例と今後集積する事例について、実行者の「意図」を紐づけ、意図検索を実現する。これは危険予知活動にも大いに役立つ。

Dr. Kiattisak Batsungnoen

スラナリー工科大学 公衆衛生学術院 助教授
「ナノテクノロジーと先端材料による労働安全衛生」
 ナノテクノロジーと先端材料は、建設と環境工学に大きな利益をもたらしている。例えば、光触媒セメントには、大気汚染物質を分解し、都市のスモッグを減少させる二酸化チタンナノ粒子が組み込まれている。しかし、これらのナノ粒子は、微粒子を吸入すると呼吸器系や全身に影響を及ぼす可能性があるため、製造、塗布、解体の段階で労働衛生上のリスクをもたらす可能性がある。同様に、ディーゼル燃焼は、炭素質粒子や金属含有粒子を含む超微細ナノ粒子の主要な発生源であり、これらは発がん性物質として認識されており、曝露した労働者に酸化ストレス、炎症、心血管疾患を引き起こす可能性がある。したがって、包括的なリスク評価、効果的な換気、個人保護具、および作業員訓練を通じて、これらの人工ナノ粒子または偶発的ナノ粒子への作業員の暴露を評価、監視、管理することが不可欠である。持続可能な開発におけるナノテクノロジーと先端材料の利点を実現しながら労働者を保護するためには、予防的な労働安全衛生の枠組みを統合することが重要である。

特別発表

奥村 英輝氏

厚生労働省 大臣官房 国際労働交渉官
「タイ日系企業における「ビジネスと人権」の理解促進に向けて」
 企業活動における人権尊重への関心が高まっている。また、グローバル・サプライチェーン上における労働者の権利の確保が重要視されている。タイでは、日系企業が多く操業し多様なビジネス活動を展開しているが、これに当たり、人権尊重の取組を進めていくことが重要である。この人権の中には、本大会のテーマでもある労働者の安全と健康の確保が含まれているが、こうした「ビジネスと人権」について関係者の理解が進むよう、今回説明したい。

江口 尚 氏

産業生態科学研究所産業精神保健学研究室 教授
「働く人々のウェルビーイングの向上のために:日本の経験」
 日本企業の海外展開が急速に進む中、進出先においては現地の文化や風土を理解したうえで、日本人スタッフと現地スタッフとの連携を図ることが不可欠である。さらに、現地化の推進も重要であるが、その過程で両者の間にトラブルが生じるケースも増えている。本講演では、日本において“失われた30年”を経て関心が高まりつつある「ウェルビーイング経営」に注目し、その理念を日系企業がタイにおいてどのように活かせるかについて考察する。

北條 理恵子 氏

長岡技術科学大学大学院システム安全工学専攻 准教授
「安全・教育に対するウェルビーイングの関わり ー仮設機材をモデルとした実験事例」
 SDGs等の世界の潮流の中で、well-beingにも注目が集まっている。Well-beingに関する実践や研究のほとんどは、メンタルヘルスや幸福といった側面に言及している。我々が行った調査・研究では、well-beingが安全や教育、マーケティングといった領域においても、現状把握や改善、対策の評価等に適用の可能性があるとの結果が得られた。本講演ではその概要を報告する。

Rattakun Promjan, 修士課程大学院生
Teeraphun Kaewdok Ph.D / Lecturer

タマサート大学 公衆衛生学部
「サムットプラカン県のある倉庫における労働者作業から見た人間工学的リスク管理について」
 倉庫作業は、職業病、特に筋骨格系障害(MSD)の危険な仕事の一つである。本研究は、サムットプラカン州の倉庫労働者におけるエルゴノミクス曝露のMSDsリスクを評価することを目的とした。本研究は2つのフェーズから構成され、第1段階は危険の特定と人間工学的リスク評価のための横断的記述研究、第2段階は人間工学的改善、試験、評価段階である。本発表ではこれらの評価によって得られた結果などをご紹介する。

プログラム一覧(予定)

※オンライン参加者について、昼食およびコーヒーブレーク、ネットワーキング交流会参加は含まれません。


12/18(木) 発表者 発表タイトルおよび概要
7:30~ 開場
8:50~9:00 アトラクション  
9:05~9:30
開会式
開会挨拶 中央労働災害防止協会 理事長 竹越 徹
来賓挨拶 在タイ日本大使館 大使 大鷹 正人 氏
来賓紹介
 
9:35~10:20
基調講演
横浜国立大学 総合学術高等研究
上席特別教授 / 学長特任補佐 / 名誉教授
三宅 淳巳 氏
「企業の安全管理 事故から学ぶリスクマネジメント」
 社会情勢が劇的に変化し先行きが見通せない現在、企業は多岐にわたる安全管理が不可欠である。また、一度重大事故や災害が発生するとその影響は当該の組織のみならず地域社会や市民生活にも及ぶため、組織の強み、弱みを適切に分析するとともに、万一の事態に備えたシナリオ想定と予防ならびに減災に向けた十分な事前評価と対策が必須である。本講演では、過去の事故事例から得られた教訓を基に、組織のリスクマネジメントならびに安全文化醸成のための基本的考え方について紹介する。
10:20~11:05
基調講演
スラナリー工科大学
公衆衛生学術院 助教授
Asst. Prof. Dr. Kiattisak Batsungnoen
「ナノテクノロジーと先端材料による労働安全衛生」
ナノテクノロジーと先端材料は、建設と環境工学に大きな利益をもたらしている。例えば、光触媒セメントには、大気汚染物質を分解し、都市のスモッグを減少させる二酸化チタンナノ粒子が組み込まれている。しかし、これらのナノ粒子は、微粒子を吸入すると呼吸器系や全身に影響を及ぼす可能性があるため、製造、塗布、解体の段階で労働衛生上のリスクをもたらす可能性がある。同様に、ディーゼル燃焼は、炭素質粒子や金属含有粒子を含む超微細ナノ粒子の主要な発生源であり、これらは発がん性物質として認識されており、曝露した労働者に酸化ストレス、炎症、心血管疾患を引き起こす可能性がある。したがって、包括的なリスク評価、効果的な換気、個人保護具、および作業員訓練を通じて、これらの人工ナノ粒子または偶発的ナノ粒子への作業員の暴露を評価、監視、管理することが不可欠である。持続可能な開発におけるナノテクノロジーと先端材料の利点を実現しながら労働者を保護するためには、予防的な労働安全衛生の枠組みを統合することが重要である。
11:10~11:30 コーヒーブレイク
11:35~11:55
事例発表
Tsubakimoto Automotive (Thailand) Co., Ltd.
(本社:(株)椿本チエイン)
安全環境課長
Ms. Nongnuch Pangvapee
「TATの5つの安全管理活動」
 我が社は安全衛生環境法に基づき社長以下、社員全員が働きやすい環境、安全な職場つくりに努めている。安全第一(Safety first)という会社の安全文化に基いた安全活動について発表する。
1.社員全員参加の危険予知訓練やヒヤリハット、5S等の安全活動 
2.ルール遵守と安全作業の手順書作成
3.安全教育活動
4.危険をなくす為の現場安全確認活動(Safety patrol)
5.危険個所の可視化活動
12:00~13:00 昼休憩
13:00~13:20
事例発表
Canon Hi-Tech (Thailand) Ltd.
(本社:キヤノン(株))
人事部労働安全衛生課 課長
Ms. Sunan Panongwang
「労災撲滅の取組み」
 キヤノンハイテクタイランドでは、安全シミュレーション、リスクアセスメント、従業員の気づきやヒヤリハット経験を元にした安全機能の強化など、さまざまな安全活動を実施し、全従業員がこれらの活動に協力し災害撲滅の目標達成を目指している。
13:25~13:45
事例発表
Roland Digital Group (Thailand) Ltd.
(本社:ローランド ディー.ジー.(株))
President
江間 祐暁 氏
「Roland Digital Group(Thailand)Ltd.の安全活動の軌跡と今後について」
Roland Digital Group(Thailand)では、2012年の工場本稼働以来、安全面を第一優先して会社運営を行ってきた。また、働きやすい環境をつくるため、従業員の意見を取り入れ、衛生面やファシリティ改善にも配慮してきた。今回の発表ではこれまで行ってきた活動・目標達成までの軌跡・今現在の活動・この先の将来目指すべき姿などを事例を含めて紹介する。
13:50~14:10
特別発表
厚生労働省 大臣官房 国際労働交渉官
奥村 英輝 氏
「タイ日系企業における「ビジネスと人権」の理解促進に向けて」
企業活動における人権尊重への関心が高まっている。また、グローバル・サプライチェーン上における労働者の権利の確保が重要視されている。タイでは、日系企業が多く操業し多様なビジネス活動を展開しているが、これに当たり、人権尊重の取組を進めていくことが重要である。この人権の中には、本大会のテーマでもある労働者の安全と健康の確保が含まれているが、こうした「ビジネスと人権」について関係者の理解が進むよう、今回説明したい。
14:15~14:35
事例発表
Thai Tohken Thermo Co.,Ltd.
(本社:(株)東研サーモテック)
品質保証部長
赤松 龍磨 氏
「タイ現地法人によるゼロ災運動」
 2014年から本社でスタートしたゼロ災運動をタイ現地法人では2018年から取り組み始めた。タイ人と日本人が切磋琢磨し進めた現場実践型KYT活動の取り組みを以下の内容により、発表する。
1.タイ人と日本人合同の社内ゼロ災研修
2.タイ語でのボードKYT開始
3.現地社内KYT大会
4.中災防KYTトレーナー研修に日本人出向者全員受講
5.コロナ禍におけるゼロ災運動
6.タイ人によるKYT実演
14:40~15:00
特別発表
産業医科大学
産業生態科学研究所産業精神保健学研究室 教授
江口 尚 氏
「働く人々のウェルビーイングの向上のために:日本の経験」
日本企業の海外展開が急速に進む中、進出先においては現地の文化や風土を理解したうえで、日本人スタッフと現地スタッフとの連携を図ることが不可欠である。さらに、現地化の推進も重要であるが、その過程で両者の間にトラブルが生じるケースも増えている。本講演では、日本において“失われた30年”を経て関心が高まりつつある「ウェルビーイング経営」に注目し、その理念を日系企業がタイにおいてどのように活かせるかについて考察する。
15:05~15:45 コーヒーブレイク
15:50~16:10
事例発表
Electro Ceramics (Thailand)Co.,Ltd.
(本社:日本カーバイド(株))
安全担当者(Safety Officer)
Miss Maythinee Kanthanet
「機械安全チェックについて」
 本発表ではElectro Ceramics (Thailand)Co.,Ltd.の以下の取り組みを紹介する。
- 機械安全点検の手順
- 機械安全組織および資格
- フォローアップ
16:15~16:35
特別発表
長岡技術科学大学大学院システム安全工学専攻
准教授
北條 理恵子 氏
「安全・教育に対するウェルビーイングの関わりー仮設機材をモデルとした実験事例」
SDGs等の世界の潮流の中で、well-beingにも注目が集まっている。Well-beingに関する実践や研究のほとんどは、メンタルヘルスや幸福といった側面に言及している。我々が行った調査・研究では、well-beingが安全や教育、マーケティングといった領域においても、現状把握や改善、対策の評価等に適用の可能性があるとの結果が得られた。本講演ではその概要を報告する。
17:00~19:00 立食ネットワーキング(オプション)
12/19(金) 発表者 発表タイトルおよび概要
7:30~ 開場
8:45~9:05
事例発表
(株)大林組
常務執行役員 大阪本店建築事業部長
(元大林・岩田地崎特定建設工事共同企業体 所長)
竹中 秀文 氏
「世界がまだ見ぬボールパークをつくろう ~北海道ボールパークの街づくりと建設~」
世界がまだ見ぬボールパークの建設について、施主、行政、施工者が一体となったプロジェクトの開始から竣工までのストーリーとスタジアム内部のトピックスを紹介する。また、厳冬期でも工事を止めることなく取り組んだ安全管理内容、竣工にたどり着いたプロジェクトの足跡やファイターズ選手の新球場建設に対する熱い思いについて報告する。
9:10~9:55
基調講演
失敗学会 副会長・事務局長
東京大学環境安全研究センター 特任研究員
飯野 謙次 氏
「失敗情報をデータベースに集め、危険予知に役立てる」
 失敗学会ホームページでは1,000件以上の産業界事故や失敗について情報、分析を集め公開している。過去の事故や災害に学ぶことは失敗に対する感性を高め、その軽減には重要である。そして気を付けようなどといった精神論ではなく、失敗しないための仕組みを考えることにもつながる。 この失敗知識データベースは、原因、経過、結果を抽象化して短い言葉で表現している。しかし、これから何かをしようとするとき、実行者は失敗の原因や経過については考えが及ばず、何をするかという意図しかない。失敗学会では過去の事例と今後集積する事例について、実行者の「意図」を紐づけ、意図検索を実現する。これは危険予知活動にも大いに役立つ。
10:00~10:20
事例発表
Daifuku (Thailand) Limited.
(本社: (株)ダイフク)
安全管理部 次長
Ms. Anchalee Kongchankit
「労働安全衛生および安全管理のマネジメントの向上」
 安全活動を進める中で直面した課題や、それを通じて得られた改善の機会について説明する。主に、目視による重量評価、リスクの写真撮影、安全の日の実施、その他関連する安全衛生活動など、当社が実施している主な活動を紹介する。
10:25~10:55
特別報告
SHAWPAT(タイ労働安全衛生促進協会)
Dr. Chaiyuth Chavalitnithikul
「タイにおける持続可能な安全文化の構築について ~法改正、リスクアセスメント、ゼロ災に向けた協力を通して~」
 本発表では、Safety Thailand政策と労働安全衛生環境法B.E.2554の下、2024年リスクアセスメント規制を取り入れた強固な安全文化構築へのアプローチを探る。日本やJISHAによるKYT研修やゼロ災キャンペーンの継続的な支援により、タイでは現在、省令告示に規定された職場のリスクアセスメントを実施することが雇用主に義務付けられてる。このような法的措置は、国際的な協力とともに、持続可能で人間中心の安全文化に向けた真の進歩を促している。
10:55~11:10
特別報告
中央労働災害防止協会
係長
杉山 大地
「ゼロ災運動の概要と海外拠点での導入のために」
 労働災害により「誰一人ケガをさせない、病気にさせない」という人間尊重の理念を掲げてゼロ災運動は1973年にスタートし、今日まで受け継がれてきた。ゼロ災運動の概要とその理念の実現のために実践されてきたKYT等の手法を紹介する。また、海外拠点でも導入しやすい手法として指差し呼称を「いつ、どこで、どのように」行えばよいか解説を交えて伝える。
11:10~11:25
特別報告
中央労働災害防止協会
係長
亀井 隆史
「ストレスチェック制度の背景と事業場外資源としての中災防の活用報告」
 日本では過労死・過労自殺が深刻な社会問題となっている。高度経済成長期からの長時間労働の常態化、バブル崩壊後の労働環境の悪化により、職場における精神的負荷が増大した。この状況を受け、2015年にストレスチェック制度が開始された。同制度は①労働者の心の不調の早期発見、②働きやすい職場環境づくり、③メンタルヘルス不調の予防を目的とし、常時雇用する労働者が50人以上の事業場で年1回の実施が義務付けられている。本報告では、中央労働災害防止協会が事業場に対して実施したストレスチェック支援の活用事例について報告する。
11:30~11:50 コーヒーブレイク
11:50~12:10
事例発表
(オンライン発表)
(一社)日本自動車工業会 安全衛生分科会/
スズキ㈱ 人事部 安全衛生課 課長
渡辺 友一郎 氏
「海外拠点との安全衛生の連携強化」
 当研究会は、西日本を主な生産拠点とする自動車メーカー7社で構成し、自動車産業における安全衛生管理水準の向上に貢献すべく共同研究に取り組んでいる。現在、私たちが働く自動車業界は各社それぞれが世界に進出し、グローバル化が進んでおり、海外拠点の安全衛生管理の重要性がますます高まってきている。本発表では海外拠点との連携強化、レベルアップするための各社の取り組みについて報告する。
12:10~13:15 昼休憩
13:15~13:35
一般報告
㈱日本・精神技術研究所
代表取締役社長
内田 桃人 氏
「日本だけでなく、世界へ広まる内田クレペリン検査」
 日本の鉄道は安全性と正確性で世界的に知られているが、それは事故を起こしやすい特性を持つ人を見極め、適切に配置する取り組みに支えられている。内田クレペリン検査はその代表例で、国土交通省令により実施が義務付けられている。この検査を2006年に導入し、約20年にわたり活用し続けてきたのが、タイ初の都市鉄道であるBTSで、本日はBTSのHRマネージャーをお招きし、AI社会においても人間の判断が不可欠な領域で、どのように人材を育成・配置しているのか、現状を伺う。
13:40~14:00
事例発表
Teijin Cord (Thailand) Co., Ltd.
(本社:帝人フロンティア (株))
統括部長、環境労働安全部長
Mr.Noppadol Bumroongkiat
「持続可能な安全・環境・労働衛生文化について」
 Teijin Cord (Thailand) Co., Ltd.の持続可能な安全・環境・労働衛生文化の創造に向けた活動は以下の3本柱で構成されています。
1.5S 24時間活動
2.ヒヤリハット・危険予知(KY)
3.24/7安全(常時安全)
14:05~14:25
事例発表
Thai Nippon Steel Engineering & Construction Corporation Ltd.
(本社:日鉄エンジニアリング(株))
HSE部門 統括部長
Mr.Jeerawat Charoenpol
「職場におけるメンタルヘルスとウェルビーイングの重要性について」
メンタルヘルスとウェルビーイングは、生産性が高く、ポジティブかつ持続可能な職場環境にとって極めて重要である。本発表では、わが社が実践する職場でのメンタル・ウェルビーイングを促進するための主な活動をご紹介する。
14:30~14:50
特別発表
タマサート大学 公衆衛生学部
Rattakun Promjan, 修士課程大学院生
Teeraphun Kaewdok Ph.D / Lecturer
「サムットプラカン県のある倉庫における労働者作業から見た人間工学的リスク管理について」
 倉庫作業は、職業病、特に筋骨格系障害(MSD)の危険な仕事の一つである。本研究は、サムットプラカン州の倉庫労働者におけるエルゴノミクス曝露のMSDsリスクを評価することを目的とした。本研究は2つのフェーズから構成され、第1段階は危険の特定と人間工学的リスク評価のための横断的記述研究、第2段階は人間工学的改善、試験、評価段階である。本発表ではこれらの評価によって得られた結果などをご紹介する。
14:55~15:35 コーヒーブレイク
15:35~16:35
パネルディスカッション
【モデレーター】
厚生労働省 大臣官房 国際労働交渉官
奥村 英輝 氏
【パネリスト】
・産業医科大学 産業生態科学研究所産業精神保健学 教授
 江口 尚 氏
・ILO専門家
 Mr.Phattaraset Ardchawuthikulawong
・SHAWPAT(タイ労働安全衛生促進協会)
 Assoc. Prof. Chalermchai Chaikittiporn
「ビジネスと人権の観点から見たウェルビーイングの向上を目指す安全衛生分野における日タイの連携協力と未来について参加者と共に考えます。」
16:40-16:45
閉会式
閉会挨拶