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キャンペーン・募集

令和4年度 年末年始無災害運動

令和4年度 年末年始無災害運動実施要領

1 趣旨

 年末年始無災害運動は、働く人たちが年末年始を無事故で過ごし、明るい新年を迎えることができるよう、事業場等の取組促進を図る趣旨で、昭和46年から厚生労働省の後援のもと中央労働災害防止協会が主唱する運動で、本年で52回目を迎える。

 令和3年の労働災害による死亡者数は867人と4年ぶりに増加し、死傷者数は149,918人と平成10年以降で最多となった。死傷者数をみると、高年齢労働者による労働災害が依然として増加傾向にあり、業種別では特に、社会福祉施設や製造業では前年より大幅な増加が見られた。事故の型別では、新型コロナウイルス感染症へのり患による労働災害を除くと、「転倒」、腰痛等の「動作の反動・無理な動作」で大きく増加した。
 また、本年上半期(1~6月)の労働災害の状況を見ても、製造業、建設業、陸上貨物運送事業、第三次産業で死傷者数が増加した。特に小売業、保健衛生業(社会福祉施設含む)、警備業等を含む第三次産業は昨年同時期より59.8%増となっている。事故の型別では「転倒」、「動作の反動・無理な動作」、「その他(主として感染症によるもの)」が目立つ。誰もが安心して安全に働ける職場環境づくりや、転倒・腰痛災害予防のために若年期から身体機能の維持向上のための取り組みが重要である。

 令和4年においては、労働安全衛生法施行令の改正により、職長等教育の対象外であった、食料品製造業(うまみ調味料製造業および動植物油脂製造業は従来から対象)、新聞業、出版業、製本業および印刷物加工業が追加され、令和5年4月より新たな職長となった者に対する教育が義務化されることとなった。職長は安全の要と言われる重要な立場にあることから、義務化を契機に安全衛生活動のより一層の活発化につなげたい。
 労働衛生の分野では、化学物質による労働災害防止のための新たな規制が導入され、リスクアセスメントに基づく自律的な化学物質管理が強化される。具体的には、代替物等の使用等によりリスクアセスメント対象物にばく露される程度を最小限度にすること(令和5年4月1日以降)、リスクアセスメント対象物を製造・取り扱う事業場ごとに化学物質管理者を選任すること(令和6年4月1日)、衛生委員会の付議事項を追加すること(令和5年4月1日以降)等、改正を踏まえた対応が求められる。

 職場の安全と健康を確保するためには、経営者、労働者が一丸となって安全衛生活動を推進し、災害のない職場環境を整えるためにも、一つひとつの作業を丁寧に確認し、次の作業に備えること、そして体調管理を万全にし、無理をしないことが大切である。
 とりわけ、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と社会経済活動の両立が求められる中で迎える年末年始は、慌ただしい中での大掃除や機械設備の保守点検・再稼働等の作業が多くなるほか、積雪や凍結による転倒等の危険が増す。各事業場においては、非定常作業における安全確認の徹底、作業前点検の実施、作業手順や交通ルールの遵守、安全衛生保護具の点検の実施、感染症予防を含めた労働者の健康状態の確認などに全員で取り組むことが一層重要となる。
 皆で力を合わせて無事に一年を締めくくり、明るい新年を迎えられるよう、安全・健康への思いを新たにし、本年度の年末年始無災害運動を展開することとする。

2 実施期間

令和4年12月1日から令和5年1月15日までとする。

3 運動標語

「待ってます 元気なあなた 明るく迎える年末年始」

4 主唱者

中央労働災害防止協会

5 後援

厚生労働省

6 実施者

各事業場

7 主唱者の実施事項

  • (1)機関誌、ホームページ等を通じての広報
  • (2)報道機関等を通じての周知
  • (3)リーフレット等の制作および配布
  • (4)小冊子、ポスター、のぼり、デジタルコンテンツ等の頒布・配信

8 事業場の実施事項

  • (1)経営トップによる安全衛生方針の決意表明
  • (2)リスクアセスメントおよび労働安全衛生マネジメントシステムの導入・定着
  • (3)KY(危険予知)活動を活用した非定常作業における労働災害防止対策の徹底
  • (4)安全保護具・労働衛生保護具、安全標識・表示等の点検と整備・更新
  • (5)化学物質のリスクアセスメントの実施を含めた化学物質管理の徹底
  • (6)金属アーク溶接等作業における健康障害防止措置の実施
  • (7)転倒、墜落・転落、はさまれ・巻き込まれ災害防止や腰痛予防対策の徹底
  • (8)火気の点検、確認など火気管理の徹底
  • (9)交通労働災害防止対策の推進
  • (10)安全衛生パトロールの実施
  • (11)機械設備に係る一斉検査および作業前点検の実施
  • (12)年末時期の大掃除等を契機とした5Sの徹底
  • (13)年始時期の作業再開時の安全確認の徹底
  • (14)過重労働をしない・させない職場環境づくり
  • (15)高年齢労働者を含めた身体機能の維持向上のための健康づくり、健康的な生活習慣(睡眠、食事、運動等)に関する健康指導などの実施
  • (16)新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ等の感染症拡大防止対策の徹底
  • (17)職場のハラスメント防止につながる取り組みの推進
  • (18)自然災害等に伴う復旧・復興工事等における労働災害防止対策の推進
  • (19)安全衛生旗の掲揚および年末年始無災害運動用ポスター、のぼり等の掲示
  • (20)その他安全衛生意識高揚のための活動の実施