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事業場で所定の化学物質を製造し、取扱い又は譲渡提供する場合に、選任が義務付けられています(令和6年4月から)。 所定の化学物質は、リスクアセスメント対象物として公表されており、令和8年4月1日から2,314物質(3月までは1,535物質)です。機械油、業務用接着剤、業務用洗剤なども含まれる場合がありますから、注意ください。 事業場の業種や規模によらないため、製造業、建設業の多くが幅広く対象となるのはもちろん、小売業や保健衛生業など第三次産業も注意が必要です。
事業場における化学物質管理に係る技術的事項を管理するものとされています。具体的には、化学物質のリスクアセスメントの実施の管理であり、そのために必要な安全データシートSDSのこと、リスクアセスメント実施後に必要な措置のこと、災害発生時の対応、社内教育のことなども含みます。
事業場内の労働者から選任します。職務を行うために権限が必要となりますから、相応する役職に就いている者からの選任が妥当です。法令上の要件についても別途確認ください。
化学物質を製造する事業場か、それ以外の事業場かで異なります。化学物質を製造する事業場については、あらかじめ12時間の所定講習の受講が法定の選任要件です。 化学物質を外部から入手して取り扱う事業場については、法令上は「必要な能力を有すると認められる者」です。通達により6時間の所定の講習が推奨されています。
労働安全衛生規則第12条の5の規定の解釈に当たりますので、施行通達(令和4年5月31日付け基発0531第9号)を参照ください。質疑応答集(https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/FAQ_20240228.pdf)の2-1-3~2-1-6も参考となります。 譲渡提供を目的として、混合や精製など、化学品の組成の変更を伴う作業を行う事業場は、製造事業場に該当します。
職務の遂行に影響のない範囲で、衛生管理者、作業主任者など他の管理業務と兼務することは可能です。 事業場内の労働者から選任する必要があり、外部委託はできません。実務の一部を外部の専門家等に請け負わせることは可能とされています(令和4年5月31日付け基発0531第第9号)。
化学物質管理者を選任すべき事業場で、保護具によるばく露防止措置を講ずるときに選任が必要です。ここでいう保護具には、防じんマスク、防毒マスクはもとより、保護眼鏡、保護衣、保護手袋を含みますから、リスクアセスメント対象物の製造・取扱いのある事業場の多くが該当すると考えられます。
1)リスクアセスメント対象物について、 保護具の適正な選択、使用、保守管理を担当します。 2) 有機溶剤等、特定化学物質、粉じん等の特別規則の対象物質を取り扱い、作業環境測定の結果、第三管理区分とされた作業場所について、呼吸用保護具によるばく露防止措置を講ずる場合に、呼吸用保護具に係る措置事項や作業主任者の指導を担当します。
法令では、「保護具に関する知識及び経験を有すると認められる者」から選任することとされています。保護具の使用状況などを把握し、ルールを定める必要があるため、事業場に所属する労働者で、所定の権限を与えられ、かつ、現場実務に詳しい者であることが重要です。選任要件に留意ください。 なお、第三管理区分場所の対応を行う場合については、作業主任者との兼務ができないことになっています。
「保護具の管理に関する教育を受講した者」からの選任が最適ですが、有機溶剤作業主任者技能講習修了者や第1種衛生管理者免許所持者などからの選任も可能とされています。 教育は、社内実施も有効ですが、受講記録を保存してください。
入手したSDSに明記されていないことをもって、リスクアセスメントの義務を免除されることはありませんので、リスクアセスメント対象物を裾切り値以上含むかどうかの確認は必要です。譲渡提供時には、原則として重量パーセントによる通知が必要となりました(令和5年4月から)。例外的に、営業秘密に該当すると認められる場合など、その旨を明らかにした上で、重量パーセントの表示を10%刻みで記載することができることがあります。その場合でも、譲渡提供者に照会することにより、一定の条件の下でリスクアセスメントに必要な情報を入手できます。
成分の情報が、秘密として管理されているなど事業活動に有用な情報であって、公然と知られていないなどの場合は、SDSにその旨をあらかじめ明示した上で、代替化学名等により成分に係る通知に代えることができるというもの。労働安全衛生法第57条の2第3項の改正により追加された条文で、施行は、令和8年4月1日。別途、対象化学物質が告示されるほか、関連する指針が公示されます。
がん原性物質は、国際的にヒトへの発がんが認められた物質やヒトへの発がんが疑われる物質についての知見をもとに、厚生労働大臣が定めています。作業記録は、遅発性影響を念頭に置き、労働者が10年後、20年後にがんをり患した際に、業務歴を明らかにするための資料となるものです。部署統合などにより紛失することのないよう管理ください。事業廃止の際には、労働基準監督署長あて提出することが求められます。
作業工程の一部または全部として行っている業務以外の業務で、一時的に必要に応じて当該物質を取り扱い、繰り返されない業務に従事する場合とされています。単に、取り扱う時間が短時間である、取扱いの頻度が低いといったケースは、臨時に取り扱う場合には該当しないことに留意ください。
従来からの作業環境測定(有機溶剤、特定化学物質などを対象に行う場の測定と個人サンプリング法)については、作業環境測定士の資格が必要です。 それ以外の個人ばく露測定については、令和8年2月時点では資格の定めはありませんが、今後、改正法の施行に伴い、測定実施者は資格が必要となります。労働者の有害な因子へのばく露の程度の把握のために行う個人ばく露測定については、令和8年10月1日から、作業環境測定士であって所定の講習(個人ばく露測定講習)を修了した者が行う必要があります。
令和8年10月1日から施行される改正法に基づく個人ばく露測定は、労働者の有害な因子へのばく露の程度の把握を目的としており、労働者の身体にサンプラーを装着して終日測定するなど、事業場と測定実施者の双方に負担が大きいものとなります。 個人ばく露測定は、所定の講習を修了した作業環境測定士が実施しますが、事業場の安全衛生スタッフなどをサンプリング補助者として、サンプリングを担うことが認められています(作業環境測定法第4条)。サンプリング補助者の要件に留意ください。